アイドルとおんがくに囲まれたHappyLife

某アイドル事務所に心奪われているいい大人。おんがく大好き人間で、かなりのヲタ気質。転職して、ライブに行く時間がないのがとてもストレスフルになっている。ここも他のアーティストさんを書き散らかそうと画策中。

初期衝動と作家という職業@タイプライターズ

まだ放送されてない地域の方ごめんなさい。ネタバレ嫌な方は、このまま引き返してくださいね。

 

昨日の深夜、「タイプライターズ」記念すべき第6回がありました。私はシゲのお仕事の中で、「作家・加藤シゲアキ」として出演する番組がとても好きです。

 

西加奈子さん、中村文則さん、又吉直樹さん。そうそうたる面々の中で、微笑みながら、うまく話の流れを緩やかに作ったり、聞き入ったり。もう、立派な作家だからね。安心してみていられる。初回放送が2年前になるけど、さっきちょっと見かえしてた。

第一回は朝井リョウさん(うちの娘の担任の先生まじでそっくり→いらない情報)。

 

顔がほんとに違う。一回目はほんと大学生でも行けそうな感じだったけど、昨日のシゲはもう違う。顔つきがね。自信に満ち溢れてる感じ。

 

4人のお話を聴いていて、作家、ってお仕事は、まるで裸で勝負してるみたいなとこがあるなあと思っていて。作家さんのインタビュー、はよく見るけど、あんなに長い尺で雑談(重要な)したり、ご飯食べたり、なんて番組は貴重すぎる。西さんが、又吉さんの帯に書いていたけど、「まるで内蔵をみせられたような」。まさに私はこれに共感した。

 

シゲは、アンテナも色んな方面に立っていて敏感、キャッチしてしまうし、人の痛みがわかるようになってしまっているから、「書く」をいう武器を身に着けないと、内包してしまった自分の感情が放出できなくなっていたのではないか、それを書くことで、放出することができるようになったから、こんないい顔になれたんじゃないか、そんなことを思っていた。

 

ここで、「初期衝動」の話もしていた。「ピンクとグレー」を書いた頃の初期衝動を思い出したい(西さんに、それは絶対無理やで、って突っ込まれていたけども)と語っていたが、私はこの番組でこの言葉が聞けたことが嬉しかった。「ピンクとグレー」を超えたいってことなんだろうなと。シゲなら書けると思う。書いて欲しい。

 

それから、出版時のエピソード。ものすごくさらっと言っていたけど、出版の日、「あー、これから叩かれるのか、俺」って思ったというのが、すごく衝撃的だった。そこまでの覚悟をして、「何も武器がなかった自分」を追い詰めてまでもNEWSを守ろうとしたシゲ。

 

Myojo1万字インタビューですごく覚えているのが、「ペンネームでだしても良かったんじゃない?」という問に、「それじゃあ意味が無い。正当な評価より、NEWSの加藤シゲアキが、こういう面白いことをやっている。とNEWSに興味を持ってもらうことが大事だから、」、と語っている。この精神、今でもシゲは根底に持っていて、NEWSにつながるようなお仕事を考えている。NEWSのために、NEWSのために、と。もう、覚悟というか、そこまでNEWSを引っ張り上げてくれようとしている、加藤シゲアキに、尊敬の念しか持てない。

 

実は、私は1万字がでた直後にお手紙をしたためたことがあります。この1万字の内容が私的にあまりに辛かったので。彼の抱えてる想いがあまりに重いだろうなという年上からの余計な感想。「会議室からでていく二人(山下君と亮ちゃん)の後ろ姿、一生忘れちゃいけない光景だと思う。」と言っていて。「もしかしたら、今はそう思っているかもしれないけれど、まだ20代の加藤さんにとって、これからもっともっと忘れちゃいけない光景は増えます。辛い記憶は胸の小さな小箱にしまって、しばらく鍵を掛けておいて、しまっておいてもいいのではないですか?少し楽になるかもしれませんよ。」と。

 

読んでもらえたかどうかもわからないけど、30才の加藤シゲアキは、今前しか見てない。「過去は参考にするもの」きっとそれが彼の出した答えなんでしょう。こんなことしか、ちょっと余分に生きてる私には言ってあげられることがありません。

 

あと、出版後。色んな人に褒められて「世界は意外と俺に優しかった」って言ったこと。その後に西加奈子さんのすかさずのフォロー。それは「作品が面白かったからよ」って。ほんとにありがたいことだと思うし、実際にそうだと思う。つまらない作品にお金を払うほど消費者って甘くないから。

 

アリアナ・グランデの事件にも触れてましたね。演者としての感情、小説家として「きちんと怒らなけらばいけない」という感情。あれは、ファン、見に来てくれる人への配慮ですから、本当に加藤さんは、俯瞰的に物を見ることができる。

 

だから、投げチューで我に返っちゃうのよね(笑)そんな光景何度かみましたけど(笑)俯瞰的な自分がいるのは私も似てる所があるので、気持ちはわかる気がします。

 

西加奈子さん、ほんとに明るく笑って、素敵な女性。でも、途上国へ行った時の自分の中での乖離とか、話してくれて、やっぱり「i」は読むべきだな、と思ってます。あと、中村文則さんのなんともいえないのほほんとした雰囲気が大好きなんですよね。コレも読みたいし、又吉さんの「劇場」。帯、シゲの採用してほしかったなー(笑)シゲバージョンいかがでしょう?(笑)

 

とにかく、こんなに贅沢で、大人で、深い話が聴ける番組画全国放送じゃないことがありえない。ガンガン要望だしますよー。

 

西加奈子さん、どうぞ元気な赤ちゃん産んでくださいね!!

 

そして告白しておくと。終始穏やかで、楽しそうなシゲを見て、特に後半自分の熱い想いを語れるところ、自然になんか知らないけど頼もしくて泣いてました。

 




 

ピンクとグレー (角川文庫)

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i(アイ)

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