アイドルとおんがくに囲まれたHappyLife

某アイドル事務所に心奪われているいい大人。おんがく大好き人間で、かなりのヲタ気質。転職して、ライブに行く時間がないのがとてもストレスフルになっている。ここも他のアーティストさんを書き散らかそうと画策中。

嵐「Japonism」個人的雑感を書いてみたその1

嵐「Japonism」

一曲目に「Sakura」を持ってきたのは、日本の象徴の花、が桜だから、というのは
うがった見方すぎだろうか。と第一印象。今回のアルバムのテーマは「外から見たニッポン=感謝」なのだ。「ニッポンがテーマ」となる本作。ジャニーズは以前から「日本」を大事にしていて、今年、NEWSの「KAGUYA」のリリースから始まり、例年の滝沢歌舞伎、そして、先日見たえび座でも、「Vanilla」という曲が扇と着物を使って、日本風にアレンジされていた。ここにもJaponismの波!
と正直思った。

 

そもそもジャニーさんご自身が、このジャニーズ事務所の「エンターテイメント」の考え方として、「日本独自のエンターテイメントを作る」というのが根底にあったはずで、そこはジャニーズ事務所の考え方として今も揺らいでいないはず。昔はそういう日本風、的な歌などに違和感を覚えたものだが、今でこそ、それを見事に昇華してくれるジャニーズのタレントさんたちに敬意を表したい気持ちがある。なので、根底に全アーティストに「Japonism」精神があっても過言ではないと思うのだ。

 

全体的な感想を先にいうと、すごく「等身大な嵐」がここにいた。テーマは「日本」という壮大なものではあるが。日本という美しい国に住んで、「四季」という素晴らしい物がある。そんなことに目を向けよう、という気になるとても歌詞が美しい曲が多いのが印象的。そして、「感謝」これもキーワード。改めて、嵐さんと私達ファンとの関係、15年目を迎え、嵐さんからのメッセージ、しっかりと受け止める。

 

正直、嵐さんは、「たくさんの人に、いい、と言われる歌を届けなければいけない使命」を背おってしまった、と思っている。嵐が発信することによって、「大多数」を左右してしまうから。彼らが発信する「日本」とは何なのか。100人聞いたら、98人がいいね、って言われるような歌。そんな歌を歌わざるをえないのかな、というのも正直思った。それが悪い、というわけではなく、今の彼らの使命、やらなきゃいけないこと、でもあるのである。


アルバムトータルの作り方として、これはスタッフさんの好みなのか、合間にソロを挟むのが嵐さんのアルバムの定番となってきているが、私的にはここがちょっと苦手
なのだ。トータルで作品として聞いて、ソロはソロで聞きたい人なのだが、この作り方は、NEWSのアルバムの作り方なのだ。NEWSはトータルで突っ走って、最後にメンバーソロをまとめる、というコンセプトでアルバムを作っている。それに慣れてしまったのか、どうしても合間にソロが入ると、気持ちが途切れてしまうのが難点、というか、好みの問題なのか。

ここがどうもアルバムトータルとしての「散漫さ」を覚えてしまっているのかと思うのは否めないのだが、曲調のバラエティぶりをみると、これはある程度仕方ないことなのかなとは思う。

そして、全体を支えるキーワード、今回は「80年代」だと。全体に漂う、私達世代には懐かしいサウンド。でもそれが今回はぴったりハマっていると思う。若い方には新鮮に聞こえるだろう。80年代の複雑なメロディーや、テンポ、その辺のサウンドのテイストが随所に散りばめられている気がする。それを決して古臭いことなく、嵐さん流に料理してくれている。

アイドルに歌唱力は求めてはいけない、ととある人に言われた。そうだろうか。私はそうは思わない。アイドル、という色眼鏡をかけてみるからそういう発言がでるのである(ジャニヲタじゃない人には通じないのだろうか)ジャニーズは世界に誇る「日本文化」だと私は思っている。だから、アイドルだ、と色眼鏡で見ている人は本当にもったいないなあ、日本の一大カルチャーを知ることができなくて、と常々思うのである。アイドルを愛でる、応援するというのは、日本独自のカルチャーだというが、独自のカルチャー大いに結構ではないか。

今回のアルバムは、大野智が非常に彼の親和性の高い声質で、色んな曲を引っ張っていっていると思う。ボーカリスト大野智としての本領発揮、といったところだろうか。(もちろん他4人が目立ってないということではない)ベースに大野智の声がきちんと聞こえて、そこにいろんな形に4人のボーカルがのっていくようなスタイル。特に「Japonesque」で顕著かもしれない。嫌味のない歌声といったらいいのだろうか、聴いていて心地良いのと、音程がしっかりしているので、聞き取りやすいのだ。

マイナー調の「Sakura」、TBS系列のドラマ「ウロボロス」のテーマとしてもお馴染み。ドラマの結末を知っている方はよりこの曲調の物悲しさを理解できると思うし、ドラマをご存じなくても、この激しいながらも哀しみを秘めた曲調には感じ入ることがあると思う。私も大好きな一曲。

「心の空」布袋寅泰さんと、スカイプミーティングを重ねながら作った本作。櫻井と
松本がキーとなって作り上げたようだが。和楽器(太鼓、三味線など)の音と、布袋
さんの轟くギターが力強い一曲となり、対極的に歌詞には、日本の四季折々の風景が織り込まれている。桜、花火、夕焼け、初雪。そして、印象的な「WE ARE サムライ、大和撫子」のフレーズ。櫻井のサクラップ。「ROCK THIS」などを彷彿とさせる、COOLなものになっており、「ヤオヨロズ」世の人間に恩恵を与える「守護神」という意味があるそうですが、そのあとに「WE ARE LIKE 五奉行」と
続きます。嵐5人のことですね。櫻井さんのラップには和と洋の不思議な折衷感がとってもこの曲にハマっている。(ヤオヨロズ、他の曲に出てきた気がするんですが。。間違いかな。。。翔くん、昔の神様をよくラップに取り入れますよね、もうちょっと調べます)

「君への想い」
篳篥(ひちりき)と笙で、東儀秀樹さんが参加!!なぜもっと宣伝しなーい!すっごい印象的な音色なんで、クレジットみちゃいましたら、やっぱり東儀さん。ミディアムテンポのバラードです。嵐さんの歌声がみんな優しい。「キミの幸せだけをとなりで願おう」。30代の男性ならではの距離感が描かれた歌詞。トータルで聞くとぐっとくるので、コレ以上のネタバレは避けますが。私もこれは大好き。

「Don't you love me?」 solo 松本潤
潤くんに、「Don't you love me?」なんて聞かせる女性をみてみたい(笑)
追いかける男性の歌、ですが、これもfunk要素がちょっと入っていて、ホーンセクションとの絡みが聞き所のかっこいい一曲に仕上がっている!

「Miyabi-night」
今回のアルバムは、歌詞が美しく、この「Miyabi-Night」もそうだが、
大地に根付く命。例えば、蕾や、ひまわり。そして、風や水、月。自然に目を向けた、
誰もが目を向けられる自然に優しく目を向けて歌っていることに注目。宇宙規模
じゃなくても、身近に美しい物がいっぱいあるんだよ、って教えてくれてるような気がする一曲。

 

なっが。一回きります。