アイドルとおんがくに囲まれたHappyLife

某アイドル事務所に心奪われているいい大人。おんがく大好き人間で、かなりのヲタ気質。だけど、文章はうまくないのが難点(苦笑)

舞台「グリーンマイル」を2回見ました(ネタバレ満載ご注意を)

 

(ネタバレあると思うので、まっさらで見たい方は読まない方がいいです!)

 

加藤シゲアキさん、9月30日、舞台「グリーンマイル」初日無事開幕おめでとうございます。だいぶ遅くなりましたが。

 

ありがたいことに、初日は行く予定ではなかったのですが、ありがたいことに、お友達が声をかけてくださり、行ってまいりました。そして、火曜日10月3日のマチネも、私の相方が、仕事で全くコンビニへ行くことが出来なかった私の代わりにスタンバイしてくれて、もぎ取ってくれたB席・・・・泣けてきました。

 

ほんとに今回、自分で当てたのは2公演のみ。(自分名義全滅)

その後、皆さんがほんとに「一緒に行かない?」と声をかけてくださったものばかりで・・・・今回はほんとに一回見られたら御の字、と思っていて、欲を出さないでいたら、「らんさんと一緒に行きたいから。」と言ってもらって、涙しかありませんでした。なので、一枚、息子が当ててくれたものは、娘のようにかわいいかわいいお友達(こんなおばちゃんに付き合ってくれて感謝しかない→娘と1歳しか違わないの)に行ってもらうことにしました。だって、欲張ったって仕方がない。たくさんの人が見た方がいいに決まってるから。

 

前置きが長くなったけど。初日。すごい至近距離で座長・加藤シゲアキを拝みました。

そこにいたのは、ポール・エッジコム。まさしくでした。オールバックに、体がちょっと大きくなって、顔を埋めたいような背中(笑)休憩いれて3h弱の尺の中で、出ずっぱりのシゲ。ほぼ喋りっぱなしのシゲ。ストーリーテラー的な役割も担ってました。

 

基本シーンは刑務所の中ですから、セットはそんなに必要ないとはいえど、凄かったな・・・・あれだけのシンプルな中で、全然飽きないって。役者さんの力量です。

コーフィー(把瑠都さん)がほんとにはまってて・・・・2回目みたらさらにハマってたよ?間を取ったり、セリフもほとんどシンプルなものしかないんだけど、その時々で感情の込め方が変わってくる。

 

看守三人組は、ポール(シゲ)、ブルータス(中山祐一朗さん)、ディーン(永田涼さん)。すごくいいトリオでね。中山さん、「グレートネイチャー」の時は、テンション高めな感じの役だったけど、今回は物事をすごく俯瞰にみて、冷静に判断する役で。ディーンが若いので、3人で死刑、冤罪について、といういつまでも解決しないであろうことを討論するのだけど、そこのやり取りがとても素晴らしい。ディーンの心情がいたいぐらいに伝わってくる。

 

デュラクロワと所長の奥さん2役は加納幸和さん。所長は小野寺昭さん。男ばかりのシーンっていってたけど、あそこがないと次につながらないけど、どうするの?って思っていたら、まさかの。加納さんのデュラクロワ、すごくいつもは明るいんだけど、実はすごい極悪人。でも、Mrジングルスを本当に大切なともだち、と思っているのが痛いほど伝わってくるし、パーシー(伊藤俊輔さん)にいじめられて、パーシーに怯えるさまなど、ほんとうにパーシーが憎たらしかった(笑)

 

死刑執行直前に、「さようなら、Mrジングルス・・・」って別れを告げるところと、チリを思いっきり辛くしてくれ、と頼むデュラクロワが物悲しいのです。自然と涙がこぼれてました。

 

でも、どうしてパーシーがあんな嫌な奴になったのか、っていう原因がきっとどこかにあるはずなんだろうなあ、って考える余白ができるパーシーでね。って思いながらパンフレット見てたら伊藤さんが同じ話してた(笑)

 

そして、問題児(笑)ウォートンは、鍛冶直人さん。不気味な怖さがあるの。クレイジーさも持ち合わせてて。もっと暴れてくれてもよかったよ(笑)

 

3階席から見るとね、照明がかなり凝っていることに気づくんです。初見だと、床が緑、って気づいてなくて(笑)照明の当て方で、グリーンマイル、を作っていたり、星空を作っていたり、ああ、セットなんて作らなくても十分グリーンマイルだわ、って。あと、音楽もいい。ところどころにはさまれる音楽。効果的なんですね。刑務所なだけに。オールディーズ。そこで、ああ、1932年なんだ、と改めて思う。

 

ただ、電気椅子はかなり忠実に再現してありました・・・・(映画だけみているので)

映画みたあとに、ネットで調べちゃったりもしたもんで(あまりお勧めしない。。。)

あの椅子がでてくるだけで胸苦しくなります。残酷な場面はあえて観客には見せません。なので、デュラクロワがどんな辛い思いをして亡くなったのか、という部分は、興味がある方はぜひ映画や、本で補完するといいかも。そうすると、パーシーの残虐性、人の死に興味がある(映画ではそうだった)パーシーの嗜好が浮き彫りにさらに浮き彫りになるかと。

 

2幕の始まりで、え、もしかして、って勘のいい人は気づくと思うんだけど、まっさらな人は厳しいかな。ウォートンの歌がカギだけど、あれ聞くだけで気分悪くなってくる(怒)パーシーめ!

 

大好きな大好きなシーン。一時脱獄して、コーフィーをつれて所長の家へ。トラックの荷台のコーフィーとポール。「お前はなにもやってないんだろう?!」と悲痛な叫びのポール。「わからない」とコーフィー。でも、悔しさをにじませるポールに対し、「いいんだ、もう疲れた」というコーフィー。コーフィーはきっと世界で起こる悲しい出来事を一身に受け止めてしまうのか、とそう解釈しました(本読みます)

 

それから、ポールが死刑前にお祈りをコーフィーに捧げるシーン。やはりこの時代ですから、キリスト教の教えが圧倒的に生活の中に入り込んでいて、神様は常に隣にいる。それに裏打ちされたいろんなセリフだったり。黒人、という要素はたぶん、日本人が見る、ということでわざと除いてあるのでしょう。この時代の黒人に対する差別は尋常ではなかったようなので、たぶんこのコールド・マウンテン刑務所刑務官3人組、相当の変わり者かと思われます。(当時の一般論からいうと)日本人はどうしても単一民族ですから、そういった人種のことって、たぶんピンとはこないんですよね。それはもう文化というか、歴史の違いですよね。

 

ここでも「星がきれいだ、カシオペア座だよ」っていう無邪気なコーフィーになんだか本当に理不尽さを感じて感じて、自然とかわいそうというよりも、悔し涙?が出てきましたね。

 

その後起こる出来事は、奥さんの病気を吸い取って、それをパーシーに持って帰り、そのままパーシーはウォートンを撃ち殺す・・・・という悲惨な状況になってしまいますが、すべてコーフィーが想定内な出来事なんだろうなあ。ウォートンに腕をつかまれたとき、がポイントだった。

 

冤罪だ、何もしていないと分かっている人の死刑を執行する3人の心情は察するにあまりある。いや、察するというのもおこがましいだろう。コーフィーは死刑直前にポールに余命まで与えますが、ポールは「生きることは贖罪だ。」(こんな感じのこと)をいう。

 

今まで、命を終わらせてきたポール、なのに、自分はこんなにも生き延びなくてはならない。それはある意味ポールにとっては残酷な出来事なのだ。しかし、コーフィーはなぜポールにそれを課したのか。それは今でも私にはわからない。ずっと考えている。

 

セットがない分、例えば、殺されたウォートンが自然に亡霊のようにでてきたり、コーフィーと会話ができたり、全然違和感は感じませんでした。

 

ほぼでずっぱりの加藤さん。正直、確かに噛んでいた部分もありました。が、あれだけのセリフ量をよどみなくしゃべること、しかも、すぐに立て直していたし、聞き取りずらい、重大な間違いかといったらそうではないです。見ているお客さんを立会人、と思い、真摯に真摯に舞台に向き合っていたと私は感じましたが。そんなに揚げ足とることですかね。

 

シゲ担のひいき目でしょうか?いや、それは違うと思うんですよね。セリフ劇に近いですから、一人例えばセリフが飛んだら、アドリブで乗り切るしかないでしょうね。そのくらい緊張感あふれる舞台。でも、きっとそれが自然に会話、として身についてきているので、初日にくらべ、2日目はテンポ感がすごくよかった気がします。

 

「中の人」ではやはり周りの役者さんに引っ張ってもらった部分が大きかったと思いますが、今回十分座長としての貫録もあったし、自信に何より満ち溢れ、カンパニーの雰囲気がとてもいいのを感じたのですが。

 

何より、ほんとに全員の役者さんが素晴らしい。そして、それぞれ悲しみを抱えている。そんな痛みが舞台からビンビン伝わってきてしまうので、私はどうしても、悔しかったり、切なかったりして、泣いてしまうんです。2回目の方が泣きましたね。

 

瀬戸山美咲さんの脚本、とても無駄がないし、セリフも美しい。冗長なところがないです。いかに死刑囚に心を砕いているのか、とかポールの心情もよくわかりましたし、きめ細かい脚本だな、と思って見させていただきました。他の瀬戸山さんの劇も見てみたいです。

 

私はこのタイミングでこんなに素晴らしい「グリーンマイル」という作品に出会えて幸せです。決してハッピーな演劇ではないけど、生きる、ということの重さ、意味を考える本当に私にとって大切な舞台となりました。

 

 下で紹介した、「ショーシャンクの空に」も刑務所ものですが、私が生涯ベスト3に入る作品です。希望が持てる、そんな作品ですよ。